はじめまして。
国際経営アドバイザーの千代崎誠と申します。

日本国内の法人だけでなく海外法人も含めた
グローバルなコンサルティング業務を行っております。

よく相談されるのが税金の問題。
「せっかく海外でも法人を経営しているのだから、それをうまく使って節税できないだろうか?」

税法は国によって様々ですので、
税率の低い国の法人が利益を出すことにすれば税金を抑えることができます。

最近、タックスヘイブン(パナマ文書など)が問題になっていますが、
タックスヘイブン法人には3つの落とし穴があります。

その1 タックスヘイブン対策税制 参考:ウィキペディア
適用基準はかなり複雑ですが、簡単に言うとこんな法律です。
国税局「税金が安い国を使った税金逃れは許さん。日本で課税だ。」

その2 御社の信用
パナマ文書などで問題となった企業の商品を買いたいですか?取引したいですか?
ご存知の通り、ビジネスは信用が重要ですので、
ここでその信用を失ってしまうと、これから困ります。

その3 決算の信用
タックスヘイブン法人は税金を取られませんので、決算申告をする必要がありません。
しかし、タックスヘイブン対策税制があるため、
タックスヘイブン法人でも事実上日本の法人として扱われます。
そのため、外国法人であってもその帳簿を国税局に否認されてしまうことがあります。
その例がこれです。 参考:パナマの子会社の所得

タックスヘイブンで安易な税金逃れはできない。
できたとしても文書流出で信用を失うリスクがある。

では、どうするか?
次の項目で解説いたします。

アメリカにLLCを設立する

タックスヘイブンで安易な税金逃れはできない。
できたとしても文書流出で信用を失うリスクがある。

では、どうするか?
アメリカでLLCという法人を作ってしまえばいいのです。

LLCとは、Limited Liability Companyの略で日本の合資会社に相当します。
原則としてLLCには課税されず、構成員(Member)に課税されます。

その構成員がアメリカ非居住で、アメリカ源泉でない所得は非課税となります。
さらに、アメリカ国内でLLCを運営しない場合は決算申告も不要です。

国税庁の国際課税担当者が「課税するわけにはいかない」と発言しています。
さらに、課税を行えばアメリカとの外交問題にも発展しかねないとのこと。
参考:タックス・ヘイブン税制(その13)
稼いだ利益を税金で取られることなく、そのまま事業拡大に使えます。

しかし、アメリカLLCには様々な問題点があります。
次の項目で解説いたします。

アメリカにLLCの問題点

アメリカLLには様々な問題点があります。

問題点1 配当は課税対象
構成員の口座に送金すれば、配当=課税対象とみなされます。
配当を出さず利益をプールすることができるため、事業拡大には向いていますが、
利益を回収する時はどうするかが問題となります。

問題点2 アメリカ源泉の所得はアメリカで課税されてしまう
事業内容にもよりますが、アメリカ在住者と取引するなというのは無理があります。
また、この問題点はアメリカ在住者と直接取引しなくても間接的に影響するケースが多いです。
これから説明する問題点が該当します。

問題点3 Paypalを利用できない
アメリカの法人がPaypalの申込をする時、SSN(日本のマイナンバーに相当)を要求されます。
つまり、アメリカの法人がPaypalを利用するにはアメリカ在住者である必要があります。
となると、所得が課税対象になってしまいます。

問題点4 アメリカ国内の銀行口座を利用できない
アメリカ国内に銀行口座があればアメリカ国内で運営してるものとみなされ、
所得が課税対象になってしまいます。
さらに、口座開設するために現地の銀行に出向く必要があるという問題もあります。

問題点5 Amazon.comの売上をアメリカ国外の銀行口座で受け取ると為替手数料が高い
Amazon.comではSSNや各種証明書類を要求されないため、
住所をアメリカ国外で登録しておけば所得は課税対象外となります。
しかし、アメリカ国外の銀行口座で売上を受け取ると為替手数料が高くなってしまいます(約4%)。
利益率次第では法人税以上の支払となってしまいます。

アメリカLLCには様々な問題点があって
これらを解決しないと使い物になりません。

では、どうやって解決するか?
次の項目で解説いたします。

税金を取られずに利益を回収する方法

最初の問題点である配当対策について説明いたします。

まず、利益を回収するお金は何に使うのか考えて下さい。
おそらくあなた個人の私用か日本国内法人の運営資金となるはずです。

アメリカLLCがあなた個人の代わりに必要な支払いをすればいいのです。
その支払いをアメリカLLCの経費として処理します。

しかし、日本国内法人にこの手法を使うと、日本国内法人の経費にできないため、
日本国内法人の利益が増え、その分が日本国内で課税対象になってしまいます。
運営資金が必要な理由によって対処法が異なりますので、ケース別に見ていきます。

事業を拡大したい
別法人を立ち上げることをおすすめします。株主をアメリカLLCにします。
別法人の資本金として使えば配当にはなりません。

赤字続きで資金繰りが苦しい
直接日本に送金して下さい。
配当分は赤字で相殺されますので、事実上課税対象外です。

他の問題点については次の項目で解説いたします。

他の問題点はカナダLPでほとんど解決できる

配当以外の問題点については一括で対処できます。
カナダでLP(Limited Partnership)という法人を作ってしまえばいいのです。

カナダLPはアメリカ・カナダ在住者と取引をしてもカナダで課税されません。
また、決算申告も不要です。

LLCと違いLPはPartnership(組合)ですので、構成員が複数必要です。
構成員は法人でもなれますので、その構成員をあなた個人とアメリカLLCにすれば問題ありません。

また、LPでは利益をプールできず、その利益は構成員の所在国で課税されてしまいますが、
出資比率を工夫すれば問題ありません。

具体的には出資比率をあなた個人1%:アメリカLLC99%あたりにしておき、
あなた個人は利益(配当)の受取を辞退します(アメリカLLCが配当全額受け取る)。
海外法人からの配当となるため、アメリカLLCが受け取る配当は課税対象外となります。

節税法の説明についてはここで終了です。
次は、法人設立について説明いたします。

法人設立と銀行口座開設

アメリカ・カナダ法人の設立については海外のエージェントに依頼することになります。
(私はアドバイザー業務を行っておりますが、海外法人の設立代行は業務の対象外です。)
手続きはシンプルで(特にアメリカLLC)、日本より楽かと思います。

問題は銀行口座の開設です。
これもエージェントに依頼することになるのですが、
エージェントは手続きを代行するものであり、
実際に口座開設ができるかどうかとは別問題です。

つまり、口座開設に失敗(銀行が拒否)することもあり、
マネーロンダリングやパナマ文書などの問題で口座開設が非常に困難です。

私自身、口座開設のノウハウを持っていませんので、
専門のコンサルタントの知恵を借りる必要があります。

知人のTod Ormondという国際会計コンサルタントが銀行口座開設に詳しいです。
もちろん、最近の諸事情にも対応したノウハウがあります。

先日、そのTodが銀行口座開設方法や国籍・ビジネス別の節税法などが書かれている
海外法人節税法というE-Bookを販売しました。
もちろん日本人も使えます。

私の節税法は税法改正などで使えなくなるリスクがありますが、
海外法人節税法では国際税制の本質をとらえているため、その心配はなく半永久的に使えます。
次のページでその海外法人節税法のレビューをします。

海外法人節税法のレビュー

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